ヴァイオリンソナタ第五番ヘ長調 春

出典: 愛LoveJp提供 クラシック音楽の愉しみ方

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン「ヴァイオリンソナタ第五番ヘ長調 春」(1756-1791 オーストリア)

 ベートーヴェンは1770年にドイツのボンで生まれましたが、幼少の頃から音楽の才能があり、楽団の歌手をしていた父から音楽を学びました。1789年にはアルコール中毒の父にかわって宮廷の楽士になります。

 そしてハイドンの教えを受け、その才能を開花させていきます。しかし28歳の頃から耳に障害が現れ、聞こえにくくなっていきました。いちどは自殺を考えたベートヴェンですが、不屈の精神で絶望から立ち直り、沢山の曲を作曲します。最後の交響曲第九番を各頃には全く耳がきこえなかったといわれています。

 では作曲のときはどのようにしていたのでしょう。もちろん彼ほどになると音符を見ただけで音が頭の中にうかんだのでしょうが、実際には棒を咥えて作曲したと言われています。つまり棒を咥え、その先をピアノに押しつけることにより、ピアノの振動を骨伝導で感じ、音を確認しながら作曲をしたとされているのです。

 このヴァイオリンソナタ第五番「春」は幸福感に満ちた明るい曲です。10曲あるヴァイオリンソナタの中で最も有名です。ベートーヴェン自身はヴァイオリンが弾けませんでした。ピアノの伴奏にのってヴァイオリンがメロディを奏でるこの曲は4つの楽章から成り、特に第一楽章はメロディが美しいことで知られています。