カノンニ長調

出典: 愛LoveJp提供 クラシック音楽の愉しみ方

ヨハン・パッヘルベル  カノン ニ長調(1653-1706 ドイツ)

 パッヘルベルは、1653年にニュルンベルグに生まれたオルガン奏者です。このカノンは「パッヘルベルのカノン」として知られており、つい最近までは、パッヘルベルの曲の中で演奏される唯一の曲でした。

 あまりにも有名で、聴いたことがない人はいないとすらいないといえるこの名曲は、実は原題の音楽に通じる構造上の秘密をもっているのです。

 この原曲は、通奏低音と呼ばれる低音部分にバイオリン3本の演奏を重ねたもので、その和声進行はD・A・Bm・F#m・G・D・Em/G・Aとなっています。そしてこの進行が28回も繰り返されます。

 この進行は、俗に「カノン進行」とよばれており、現代の音楽において頻繁に使われる和声進行です。カノンの進行は独特の美しさをもっているのが特徴で、耳に気持ち良く響く楽曲をつくると、自然とこの和声進行になっていることが良くあります。

 また、パッヘルベルのカノンを曲の一部に使った現代曲も非常に多く、山下達郎の「クリスマス・イブ」をはじめ、どれもよく耳にするポップスの名曲ばかりです。

 なお、通奏低音というのはバロックの演奏型式の一つで、楽譜には低音だけが記載されており、和声を奏者がアドリブで補いながら伴奏する方式のことです。